JACK IN THE BOX
「シアン」
一階の一番奥の部屋。名前を呼ばれた男の人は声の方へと顔を向けた。
「何? ティア」
「何、じゃないわよ。この子この間からサンを叩いたりして喧嘩して、謝りもしないの。お仕置きしてあげて」
イライラしているティアの口調にシアンはくす、と笑った。穏やかそうな雰囲気の人だと少年は思う。
「頼んだわよ、パパ」
ティアが部屋を出ていき、少年はシアンと二人きりになった。
叩かれる。
びくびくしている少年に手招きし、シアンは柔らかな声で言った。
「おいで」
恐る恐る、二歩ほど近づく。
「もっと、そばに」
シアンは手を伸ばして言う。もう二歩近づいた少年は首を傾げた。