JACK IN THE BOX
しばらくして少年はシアンの所へ戻ってきた。盲目のシアンには見えないが、少年の表情は先と違い明るくなっている。
「えっと、……あの」
シアンを何と呼べば良いのか迷い、少年は口ごもった。
「パパ、でいいよ」
シアンが手を伸ばすと少年はその手を握り、嬉しそうに言った。
「パ……パパ、僕、名前もらったよ!」
「良かったね。なんて名前?」
「ママがウィルってつけてくれた!」
シアンは笑顔で名前を繰り返す。
「ウィル(will:望む)。良い名前だね」
「ママのね、昔好きだった人の名前なんだって」
あと、サンと仲直り出来たよ、とウィルはシアンに報告した。
「えらいね。これからも仲良くするんだよ」
「うん! ありがとう、パパ!」
ウィルが元気よく部屋を出て行ったあと、ティアが入れ代わるように入って来た。
「さすがね、シアン」
二度と光を見ない碧い瞳が、妻の姿を探す。ティアは隣に座り、シアンの頬に軽く口づけた。
「ティアなら“あの”名前をつけてくれると思った」
「記憶が戻る前、名前がなかったあなたに私がつけてあげた名前をね」
「えっと、……あの」
シアンを何と呼べば良いのか迷い、少年は口ごもった。
「パパ、でいいよ」
シアンが手を伸ばすと少年はその手を握り、嬉しそうに言った。
「パ……パパ、僕、名前もらったよ!」
「良かったね。なんて名前?」
「ママがウィルってつけてくれた!」
シアンは笑顔で名前を繰り返す。
「ウィル(will:望む)。良い名前だね」
「ママのね、昔好きだった人の名前なんだって」
あと、サンと仲直り出来たよ、とウィルはシアンに報告した。
「えらいね。これからも仲良くするんだよ」
「うん! ありがとう、パパ!」
ウィルが元気よく部屋を出て行ったあと、ティアが入れ代わるように入って来た。
「さすがね、シアン」
二度と光を見ない碧い瞳が、妻の姿を探す。ティアは隣に座り、シアンの頬に軽く口づけた。
「ティアなら“あの”名前をつけてくれると思った」
「記憶が戻る前、名前がなかったあなたに私がつけてあげた名前をね」