◆太陽のごとくあいつは◆
その5分前、美夏は、
だめだ、開会式まであと25分しかない…
もう、思い切って電話しちゃえ!!!
躊躇していたがついに携帯に番号を打ち、発信ボタンと押した。
ガチャッ
[もしもし…成宮ですが…]
『もしもし!?千佳!?
あたしっ、美夏だょ、雛森美夏!覚えてる?』
[美夏!?うそ、まじ、ほんとに美夏なの??
どうしたの、ビックリしたぁ!2年ぶりじゃん!!]
『実はね?
あたし…千佳にどうしても訊きたいことがあって…』
一方で、田辺を追跡中の晶螺は、海岸からすぐ近くの駅に着いた。
タクシーから降り、足早に改札へと向かう田辺の手を掴み、それを阻止した。
『おいっ!お前こっそり逃げ出す気か!?』
『んだょ、お前は!』
田辺はいやに苛立っている様子だった。
筋肉が硬直している感じはもうあまりなかった。