◆太陽のごとくあいつは◆
『ぁ、で、その子って今どこに…』
『ぁぁ、今ねぇ、浜であたしの弟と練習してると思うわ。
今行こうと思ってたの。ついでに今面会しちゃう?』
『ぁ…はぃ、そうします。』
本当は会いたくなかった。
このままずっと会わないで、ペア組まないうちに解消になっちゃえばいいのにと思った。
でも、次は全国だ。
正直早くちゃんとしたペアでの練習を始めたかったところだ。
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トンっ…トンっ…
『よっ…と』
バシ…ン。
『くそう!!年下なのに!またやられたぜ!』
コーチの弟が悔しそうに走り回ってるのが見える。
その向かい側のコートに見知らぬ男の姿を美夏は捉えた。
『ぇ…っとぉ…もしかしてあのデッカイお方ですか…?』
『ぇぇ、そうよ。長身のほうが有利でいいじゃない。』
『…はぁ……。』
近くで見ると本当に大きく見える新しいペアの相手。
『菅野くん、雛森さんよ。新しいペアの』
コーチがその人に背後から声をかける。
ちょっと待てよ…菅野???
その長身男が振り返った。