永久色-TOWAIRO-



「ううん。ただいい夢見ただけ。」


「夢?」






「あぁ。俺とアヤが結婚式あげてる夢♪
アヤすげーきれいだった。」



「え……っ!!///」






肩を震わせて笑いをこらえる智也にアタシは自分の反応が分かりやすいことに気づいた。


真っ赤に火照った頬を隠すように、からかわないでよ。とふてくされてみる。






「からかってなんかないって。
ただ、記憶が戻ってないヤツがこんなこと言っても説得力ないなぁ、って思ってさ。」



「そっ、そんなことないっ!!アタシは別に嫌じゃ……///」


ないもん。と消え入るように続けるアタシに智也はまた笑う。







「もうっ!!笑わないでってば!!」



「ごめんごめん。
でも、俺はこの夢叶えたい。
────これだけは本気だから。」










智也………。



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