ガラスの靴
―その日の夜



私は久しぶりに、愛美に電話をした。



それまでは、メールでやりとりばかりしていたから、久しぶりの電話でかなり緊張した。



「久しぶりだね 枝利奈」



「久しぶり」



それから、二人で他愛もない会話をした。



久しぶりに真に会ったこととか、教職は難しいとか、本当に他愛もないことを……。


久しぶりに愛美の声を、聞けて本当によかった。


声を聞いただけで、何故か安心した。
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