風トンボ
「風トンボ??」



ミミズがうねったような汚い字で



その4文字だけが白い紙に浮いている。



「この事件に何か関係あるのでしょうか?」



上司の眉にしわが寄る。



「う~む……一応検査しといてくれ。」



疲れた様子で反田に手渡す。



「あ、はい……」



反田は1人、首をかしげた。



これは、暗号なのか?



犯人につながる手がかりなのか?



結局その事件は犯人の正体が掴めぬまま



幕を閉じようとしていた。



―――ただ



反田1人を残して……
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