ブラッディ アリス
「…さっきの報告では言わなかったけど…、司教は『ジャック』が上手いことやったんじゃないか…って…」
アリスは思わず頭を抱えた。
次にミカエルがどんな質問をしてくるのか、予想できたからだ。
「司教と『ジャック』は繋がってた…。なんでみんなに言わなかったんだよ?」
案の定…ミカエルはそこに注目した。
「あの二人の繋がりなんて…所詮キオネ嬢を通してのことだわ…。そこは重要じゃない…。司教は『ジャックに頼めば全て上手くいく』とキオネ嬢に言われただけみたいだし…」
アリスは何がなんでも司教に目を向けて欲しくなかった。
司教のことはよくわかっている…。
金と権力には逆らえない男だということも…。
もしも司教に疑いが掛かり、ゾディアックに問い詰められれば…間違いなくアリスとラビの犯行を自白するだろう…。
アリスの横に立つラビも、ピリピリとしたオーラを発しながら黙って議論を聞いていた。
「…うーん…仮に『ジャック』が文書をどうにかできたってことは………」
ミカエルが何か閃いた後、眉間にしわをよせて言葉を詰まらせた。