ブラッディ アリス
「ご…ごめん…。アリス…怒った…?」
俯くアリスを見て、カルサはオドオドと顔を覗き込む。
「…いいえ…。怒ってなんかいませんわ…。ただ……また忘れて…」
「?」
「お前バカ過ぎだろ」
ミカエルが醒めた目でアリスを見る。
だってアリスには、正直そんなスキャンダルはどうでも良かった。
…だが…周りにとってはそうじゃないのが…実際問題。
カイルは一応既婚者である身だし、もちろん世間は愛人だの不倫だのと騒ぎ立てる。
「ねぇ…どうして何も言ってくれませんでしたの?ラビ」
一気に疲れたような顔をしてラビを見上げるアリス。
「べつに問題ないでしょう。本当にただの友人関係なんですし」
意地悪そうに微笑むラビは、さりげなくアリスと距離を置いた。
「はぁ……もう帰りたいですわ……」
これからたっぷりアンディビッヒになじられると思うと、アリスにとってはかなり憂鬱だ。