愛しすぎて。短編集
「どうして…別れるってあの時言ったの」
そう言うと驚いた顔をする亜由紗。
そして口を開いて
「その他に何て言えばよかったの」
と俺の目を見て問い返してきた。
そんな言葉が返ってくるなんて予想していなかったから、口を開けず目線を亜由紗から外す。
「突然尚輝が態度冷たくなって、怒ってるって聞いてもなんでって言われて。
一緒にいても会話もない。
それなのにそれに気付かない振りをして、付き合ってく事なんて私には無理だよ。」
「違うっ」
思わず大きな声を上げてしまった。
「あっ…ごめん。大きな声出しちまって。
俺は…怒ってるって聞かれたかったんじゃない。
亜由紗の口からちゃんと言ってもらいたかっただけなんだ。」
「どういう意味」
亜由紗は首を傾け、そう言った。