恋心

その日は憂うつだった。休み時間になると翠と廊下に出て真奈美ちゃんとの事を話した。翠は何も言わずに聞いてくれた

昼休みも廊下に出て話しているとそこに宮原くんたちがやってきた…もちろん野田くんも一緒だ。私は翠に

「トイレ行ってくるね」

そう言うとその場を立ち去った。野田くんがまた声をかけようとしたが私は下を向きそのまま逃げた

トイレに入ると同じクラスの加奈ちゃんたちがいた。加奈ちゃんは私を見て

「安西も大変だね～見ててウザイって思ったよ」

そう言って肩を叩いた
私は加奈ちゃんとは１年から同じクラスでどっちかと言えば仲いいかんじだったので思わず抱きつき

「勘弁してほしいわぁ」

と言った。一緒にいた麗子ちゃんも笑ってヨシヨシと頭を撫でてくれた

「でも何で知ってんの？」

私は疑問に思い聞いてみた

「翠ちゃんに聞いた」

おしゃべり！

私は翠の口の軽さを疑った

「安西が心配だから翠ちゃんに無理矢理聞いたんだけどね」

麗子ちゃんが付け足した言葉がなんか嬉しかった。
深い付き合いじゃないけど心配してくれる友達…それがジーンとした。何か頑張れる気がした