恋心
そう言った。翠は何も答えなかった

やっぱりあからさまな態度はよくなかったな…真奈美ちゃんの事を考えて翠の事は考えてなかった…ごめんね、翠…

ふいに翠が口を開いた

「ももはタケの事なんとも思ってないんだよね?」

何でそんな事を聞くのか分からなかったけど

「思ってないよ」

とはっきり答えた。翠はその返事を聞き、また何か考えこんでるようだった

翠は今何を考えてるのかな…

私はそこに居づらくなり席を立った。いきなり席を立つ私に翠は

「どこ行くの?」

と聞いてきた。私は行く所もないけどとりあえずここにいたくなくて

「図書室」

そう答えて歩き出した

教室を出るとさっきの場所に野田くんが1人でいた

目が合った…

これ以上不自然な態度をとるのはよくないと思い普通に歩き出した。そんな私を野田くんはずっと見てる。野田くんに近付くにつれドキドキしてきた。すごく意識してるのが分かった

私、今普通に歩いてるかな…

そんな事を思いながら野田くんの方を見ないまま前を通りすぎた
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