トラックで輝く君を

電話帳を開いて、涼ちゃんを探した。別に…すぐ見付かる。





私は、意を決して通話ボタンを押した。










……


……


…｢はい。｣





３コール目で、涼ちゃんが電話に出てくれた。

電話で涼ちゃんと話すのは初めてなんだけど、なんか、いつもより声が低く感じる。





ちょっと、怒ってるのかな、とか思ったけど…もう余裕をなくしている私は本題以外は話せない。





｢も、もしもし？涼ちゃん？｣




｢ん？あぁ、そう。｣




｢急にごめんね…。今大丈夫？｣




｢あぁ、うん。｣





顔を見ていないせい…？

ちょっと口調がキツく感じちゃうのは。

緊張のせいなのかな…？





｢あ－…。っちょっと、待ってくれない！？｣





いざ、言葉にしようと思うと…ちょっと怖くて、ケータイを耳から離してしまった。



でも、いつまでも通話中のまま待たせるわけにはいかない。





頑張るって決めたんだから。