トラックで輝く君を
「なんか俺、3年が引退するっていう感じ全然しないんだけど。」





ドキッ

そう言ったのは…



鈴木涼平、短距離専門。





最近、私が妙に意識しちゃってる1年男子。

意識しちゃう理由はちゃんとあるんだけどね。まだ、誰にも言っていない。





「そうかもね。」



話が途切れないように、私は相づちを打つ。すると、他の子も話に加わった。






「3年とはあんまり一緒に練習してないもんな。」

と、まさくん。





「確かにね。でも、これで新しい代になって、私たちももっと質のいい練習たくさん出来るわ!」

と智美。…ひどいな、それ。





「でもさ、やっぱ人数は減るしちょっと寂しいな。」

と拓馬。





「そうだよね。」

と私が続く。



話はけっこう盛り上がって、この大会を期にみんなすごく仲良くなった。


と思う。


< 40 / 313 >

この作品をシェア

pagetop