トラックで輝く君を
私は健人に何を言ってるのかな。

話しても仕方がないのにね。





「別に市村が蜜菜に勝つ必要がどこにあるんだよ。お前はお前が出来ることをしてればいい。出来ないことをフォローするために蜜菜がいるんだ。」





思わず泣いてしまった。

よかった。テントじゃなくて、ダウンしてるところで声をかけて。





「蜜菜は確かに仕事できる。
けど、それを教えたのは市村なんだから、偉そうにしてればいいんだよ。」



それから、無理しようとするな、と健人は言ってくれた。





私が健人を励ますはずだったのに…逆に私が励まされてどうすんのよ。





でも、私が腹を割ったからか、

健人も自分のことを、私に少しだけ話してくれた。



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