【完全版】HIDE&SEEK-心と心のかくれんぼ-
肩に乗った顔を横目でちらりと見ると、勇将先輩も私を横目で見てた。



「あかん、俺一人で気良にハマっとるわ。」



「そんなことない。私の方が一方的に、好き。」



勇将先輩はモテる。顔だってすっげー綺麗だし、なんで私なんかとって思う。



「今余計なこと考えたやろ?眉間にシワ、寄っとるで。」



勇将先輩はそう囁くと私を自分の正面に向かせた。



「気良は美人さんやねんから、そないな顔したらあかんで?」



優しく目を細めた顔は、それこそ『美人さん』だ。
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