僕と彼女のウラ事情
帰り道。
今日はバイトがない僕は、
夕暮れの通学路を歩いていた。
「・・・・・・・・」
先ほどから、ケータイを満足げに見る
美吉を僕は複雑な思いで見ていた。
・・・・写メ、僕半目なんですけど。
そして、もう1つ。
『美吉ほのか、まじウザくね?』
聞いてしまった、美吉への悪口。
女子たちの声が、雑音のように。
僕の耳から消えてくれなくて。
なかなか忘れられずにいた。
『美吉本人も知ってるらしいよ』
浩太の言葉を、思い出した。
彼女は、どう感じてるのかな。
「気にしない!」なんて、割り切るのは結構難しい。
それに、美吉は・・・
少し。脆くて、危なげなところがあるから。
僕はずっと気にしていた。
「・・・ふはっ、何回見ても笑える・・っ」
横の美吉が小さく笑った。
もちろん、・・・僕の半目写メの事だろう。
人が心配してる時に・・・