僕と彼女のウラ事情

「そんなに見ないでよ、もぉー・・」



僕がうなだれると、彼女は微笑んだ。


「へへぇ、見ちゃうもんね。
 今日はいろんな大輝君撮れたから」


「はいはい、満足そうでなによりです」


僕がテキトーに言うと、

美吉はニッと笑っていた。





「・・ひーろき君」



「なーんでーすか」



美吉の声の調子に合わせて言ってみた。




「お守り&笑えるものをありがとね」




背中に夕陽を浴びて、微笑む美吉は


優しくて、綺麗で。


・・・・少し、脆い気もして。





「・・・・・」



見惚れながら、急に不安になった僕は。





「・・美吉が嬉しいなら、僕も嬉しいから。

 それでいいよ」




ありったけの勇気と、


彼女の存在を確かに感じたくて。




くしゃくしゃと美吉の頭をなでた。




少しのシャンプーの香りと、


照れた彼女の瞳が、そこにはあった。
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