ベンジャミンの窓辺で
それから3日が過ぎた。

あの日の余韻は無くならなかったけど、平然を装って生活した。

4日目の朝。

いつものように目覚める。


「ん、おはよう」

リビングにはスーツ姿の真衣がいた。

「おはよう…はぁ…」

「こら!今日から社会人なんだから、もっとテンション上げなさい!」

その日は、4月1日。

あたしたちの入社式だ。


「うん、コーヒーちょうだい」

「はい。あたしもう出なくちゃだから」

「え、もうそんな時間?」

時計を見る。

「うん。じゃぁね!今日は夜、飲み会だからね~。忘れないでね」

「はーい」

「じゃぁ行ってきます」

「いってらー」


あたしも朝食を食べ終え、黒いスーツに着替えた。

「よし!」

そしてそのまま家を出た。



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