オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
怪我人の無事が確認出来てから、あたしたちはやっと遅いお昼を広げた。
マモル君は美味しい、ってもりもり食べてくれたけど。
あたしはとてもじゃないけど食欲なんか出なくて。
けど、博君まで食欲がなさそうなのはどうしてかな?
「博君、ほら。唐揚げ全部マモル君に食べられちゃうよ」
あたしは作り笑いをして、紙のお皿に唐揚げとチーズ入りハンバーグを載せて博君に差し出した。
「うん……」
博君はお箸でもしゃもしゃとハンバーグと唐揚げを解してたけど。
「クロも、あんな風に殺されたのかな」
ぼそりと彼が呟いた言葉は、聞き逃すには今のあたしにはあまりにも重くて。
「なんで?クロちゃんが死んだって証拠はみつかってないんでしょ?
だったら生きてるって信じなきゃ。
もしちゃんとクロちゃんが生きてたら、今の博君の声を聞いたらガッカリしちゃうよ?」
「ウソだ!」
いきなり博君が叫ぶものだから、周りの視線が一斉に集まって。
あたしは「何でもないです」と愛想笑いで誤魔化すしかなかった。
マモル君は美味しい、ってもりもり食べてくれたけど。
あたしはとてもじゃないけど食欲なんか出なくて。
けど、博君まで食欲がなさそうなのはどうしてかな?
「博君、ほら。唐揚げ全部マモル君に食べられちゃうよ」
あたしは作り笑いをして、紙のお皿に唐揚げとチーズ入りハンバーグを載せて博君に差し出した。
「うん……」
博君はお箸でもしゃもしゃとハンバーグと唐揚げを解してたけど。
「クロも、あんな風に殺されたのかな」
ぼそりと彼が呟いた言葉は、聞き逃すには今のあたしにはあまりにも重くて。
「なんで?クロちゃんが死んだって証拠はみつかってないんでしょ?
だったら生きてるって信じなきゃ。
もしちゃんとクロちゃんが生きてたら、今の博君の声を聞いたらガッカリしちゃうよ?」
「ウソだ!」
いきなり博君が叫ぶものだから、周りの視線が一斉に集まって。
あたしは「何でもないです」と愛想笑いで誤魔化すしかなかった。