オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「おい、杏仁豆腐頭。案の定おまえは考えなしの無対策だったな」


あたしは頭の中の何かが割れた気がした。


声がした方をキッと睨みつけると、いつも通りに漆黒のコートを羽織り、人をバカにした笑みを顔に張り付かせた……


ナギがいた。


「あんたには関係ないでしょ!あっちに行っててよ!!」


あたしはもう頭の中がぐちゃぐちゃで、何をどうすればいいのかすら考えつかなかった。


あたしのヒステリックな叫び声を無視し、ナギは何の躊躇いもなく池に足を踏み入れ、服が濡れるのも構わずあたしたちの間近まで歩いてきた。



そして、ナギがちらりと目を遣ったのは。


あたしにしか視えないハズの、蠢き膨らんだ陰の塊。


ヤツは無表情にそれを一瞥した後、あたしに向かって言った。

「おまえ、陰の楔を断ち切れ。グズグズしているとそろそろ次男坊が危ないぞ」

断ち切れって……

いともあっさり仰いますがね。

そんなの出来てたらとっくにやってますっての!

あたしはナギに対する憤りで、少しずつ気分が浮上してった。
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