オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
3
なでなでなで~
ぞわわわっ!
あたしの背筋に悪寒が走り、次の瞬間にあたしは頭を巡らせて拳を繰り出していた。
「朝っぱらからなにすんの!エロじじい!!」
《へぶしっ!?》
あたしのストレートパンチは十分な手応えがあって、殴られたアプレクターは倒れた。(たぶん)
「……ったく。なんであたしに勝手に憑いてくんのよ!憑くならお嬢さまの方がいいでしょ」
ぶつぶつとあたしは文句を言いながら、布団を干すために持ち上げる。
そう……
あの皇家の庭園で出会った白きアプレクターは、あたしの影に潜り込んで勝手に憑いてきたんだよね。
気がついたのは就寝中に夢で色んな光景を見せてくれたから。
《あたた……しかし、なかなかどうして。ケツだけはいい触り心地をしておるのうv
安産型じゃから子を産む際は安心するがよい》
あたしはアプレクターに何度も蹴りをくれた後、布団です巻きにして日光に干してやった。
《わしから離れろというのは無理な話じゃよ》