オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「え〜!ケン、マジどしたの、コレ!」


 教室に入った途端に素っ頓狂な声で叫んだのは、おんなじクラスで高校に入ってから仲良くなったユリ。


今日も朝帰りだったろうに、金に近い巻き髪も化粧もネイルアートもバッチリ。一分の隙もないのは流石と思う。


「だしょ、だしょ?いきなし目が青かったでチカも超ビックリ。でもエロカッコイイ〜!チカ、マジやばいよ!」


「ちょい、まち!ウチのカレにも見せたいで、写真撮らせてくんない!」


 とはいっても、あたしは二人が何言ってんのかよくわかんなくって訊いてみる。


「ねえ、なにそんなに騒いでんの?」


「え〜!信じらんない!キャン気付かなかったの?」


 カバンから出したケータイで写真を撮ってたユリが、また大げさなくらいに叫んでくれたんだよね。


「ケンの目、見てみ?あんたと同じになってるから」


 ユリはめんどくさそうにそういうと、ケンの写メールを早速カレに送るのか、ものすごい速さでケータイのキーを叩きだす。


あたしは仕方なくケンをチラッと見てみた。
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