オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
チカの言葉はあたしへの思い遣りに溢れてて、すごく優しくて心に染みた。
……でも……
「うん、チカありがとう。チカの言葉忘れないから」
あたしは泣きそうな顔を無理に笑顔に変えて、みんなに明るく言ってみせた。
「あたしの本命はヒミツ!明日のお楽しみ。
みんなの本命はどうせ決まってるんでしょ?
チカこそ明日はいい機会だから、ケンに直接会って話してきなよ」
あたしが言うと、チカはコクンと頷いた。
「ケンの好きなチョコレートケーキを焼こうと思うんだ。
そんで、チカはケンに直接会って言うよ。
どんなになってもチカはケンを信じて待つから……って」
「よく言った!それでこそチカだよ!」
ユリはチカの肩に手をかけた。
その親しげな様子から、どうやら誤解は解けたみたい。
よかった。
「ウチはねえ、ジュンにウイスキーボンボンをやるんよ。
そんでさあ……
ウチ自身も初めてジュンにあげようかな……って」
ユリの言葉に目を丸くしたのがマリリン。