オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「桜島の大根足を見せられても嬉しくない」


失礼男があたしの脚を暗に揶揄したのだと気付いた時……


あたしは思わずテーブルを乗り越え、男の顔面に拳を叩きつけていた。


……ら……


なんと、男はそれだけで白目をむいて……

崩れ落ちるように倒れましたよ!


な、なんで?


きっとあの戦いで体力を消耗したんだわ。

そう思いこもうとしたあたしは、失礼男にとりあえず近づいて、彼の履き物に目がいった。


「私立第一高等学校第二学舎3Fトイレ」


なんでヲタ男の履いてたサンダルをコイツが?


気にはなるけど、それよりも。


失礼男を介抱しなきゃならないけど、あたしは自分から男の人には触れない。

触ったら、体が拒絶反応を起こす。


男性嫌悪症だから。


とはいっても失礼男は一応助けてくれたみたいだし、このまんま放っておくのも何だかバツが悪い。


あたしはおそるおそる近づくと、体に触れないよう気をつけながら手を精一杯伸ばし、濡れたハンカチを失礼男の額に乗せて毛布をかけた。
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