オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
うつらうつらと浅い眠りに入っちゃったとき、朝日が目に眩しくて目が覚めちゃった。


あの失礼男は!?


<一応>大丈夫なのか気になって顔を上げソファーを見たけれど……いない?


気配がしてハッと振り向けば、失礼男は壁にもたれ掛かり、窓の外を見ていた。


大丈夫なの?


そう訊こうとして体を動かしたら、いつの間にかあたしの体に毛布がかけられていたのに気が付いた。


毛布はたしか一枚しか無かったはず……だよね。

まさか、体に少しでも触れられた?


痒さや熱っぽさはなかったけど、あたしは自分の腕の内側を急いで見た。


無意識な状態でもあたしは男の人に触られると、ジンマシンが出たりする。


あたしのジンマシンは腕の柔らかい部分に出やすい。
だから、そうしたんだけど。心から安堵した。

ジンマシンや皮下出血の赤い跡はない。

要するに、体に触られていないということで。


「ここはなかなかいい場所だな」


「はへ?」


安心したあたしは間が抜けた返事をした。
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