オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「そして卒業の日にカレと私はこの町に逃げてきたんです。
カレも希望していた大工見習いになって、生き生きと働いてました。
私たちは真由利が生まれたとき、どちらもまだ16歳で若いばかりのおままごとみたいな家庭でしたが、籍こそ入れられませんでしたが、本当に楽しくて幸せでした。
そして真由利が2歳になる頃、カレは暗い中で作業している最中に、雨で濡れた足場から滑り落ちて……そのまま。
それからは私は真由利を育てるために、がむしゃらに働きました。
でも、やはり母子家庭はつらいものでした。
中学しか出てないしかも子どものいる私が出来る仕事と言えば、普通の人が嫌がる3Kのお仕事ばかり。
それでも真由利の為と歯を食いしばって頑張りました。
でもあたしは気付かなかった。
いいえ、気付いていながら見て見ぬ振りをしてました。
真由利の為に働いてるのに、真由利に寂しい思いをさせているだけだ……って。
いつも明るくて逆に落ち込んだ私を慰めてくれるくらいに優しい娘でした。
3歳の頃から保育園に預けていましたが、真由利は聞き分けのいいいい子でしてね」