オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】



一高の寮のすぐそばに停めると目立つから、車は少し離れた林の道に停めてもらった。


そこは寮の裏庭から続く緑の道だから、ジュン君が抜け出す時の目隠しにもなって好都合だった。


ユリと運ちゃんだけを車内に残して、あたしとチカはこっそりと寮に近づく。


門の前でナル君と落ち合い、ナル君はわざと目立つよう警備の前に出た。


一応一高の生徒だから、寮の敷地内には入れる。

ナル君が門番の気を引いてくれている隙に、あたしとチカは中に入っていった。


敷地内に入れたといっても、一高の寮はセキュリティーが万全な上に、建物内に入る時は電子キー代わりのIDカードとパスワードが要る。


おまけに正面フロアに入るときも警備の二重チェックと指紋と網膜チェックがあって隙がない。


だから、侵入は不可能。

生身の人間ならばね。


ジュン君は2階の203号室だから、あたしは植え込みに体を隠しながらその真下までなんとかたどり着いた。


チカには逃げ道を確保してもらうため、別行動を取ってもらってる。


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