オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
「ユリ、タクシーは!?」
あたしが訊くと、ユリによれば運転手はあたしたちの会話を聴いていて、ヤバい件には関わりたくないから、と料金も取らずにユリを力づくで下ろして去ったらしい。
……ヤバい。
限りなくヤバいよ。
今はもう6時36分だよ。
7時の新幹線に間に合わせるには車しかないのに!
マモル君に頼んで車を寄越してもらっても、駅からここまでどんなに急いでも15分はかかる。
……もうだめなの?
せっかくみんなにあんなに頑張ってもらったのに。
あたしは唇を噛んで俯くしかなかった。
ごめん、みんな。
あたしの思いつきで振り回した結果がこうで。
惨めでくやしくて。
自分自身が情けなくて。
滲んできた涙が頬を伝い、地面に落ちて吸い込まれてった。
とにかく謝ろうとあたしは口を開いた。