オトコ嫌いなあたしと、オンナ嫌いなあなた。【完結】
現場は最近起きている事件現場にほど近い、隣の市の公園か……


あたしは一応気になったから、その記事を切り抜いておいた。


博君が何してるの?と訊いてきたから、あたしは迷ったけど答えた。


「この辺で近ごろ犬とかが拾い食いしてよく死んじゃってるみたい。博君も拾い食いとかしちゃダメだからね」



「オレ、そんなことしないもん!」


博君は威勢よくそう言ったけど。


どうしたのか、その後に黙り込んだまんまうつむいちゃって。


やっぱり、怖くなったのかな?

教えない方がよかったかな。


でも、万が一にでも博君がその毒餌を口にしないとも限らないんだし。


今はペットが狙われてるけど、いつ人間……特に子どもが目標にされるか判らない。


やっぱり、きちんと教えておいた方がいいよね。


「あ、でも大丈夫!ちゃんとお姉ちゃんの言うことを守ってくれれば。
ねっ!博君だったら守ってくれるってあたしは信じてるから」


あたしがそう言って博君の頭を軽く撫でると、博君はハッとした顔つきであたしの方を見た。
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