彼と私の言えない秘密

誘ってんのかよ…

私は屋上の壁に背中を当てて、目を瞑り、もし、和真と別れたらどうなるか想像した


行き帰りはバスがあるし、学校でも話したりしないし、デートも出来ないし


付き合ってても別れても変わんないじゃん…


変わるのは、和真の隣…


和真の仕草や言葉が、全部私のモノじゃなくなるんだ


指定席のチャリの後ろも…


ヤダ…ムリだよぉ…


私、フラれちゃったらどうしよう


膝を抱えてうずくまる


「愛羅ちゃん?こんなところで何してるんですか?」





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