王子に姫の恋情を…




クルッと

2人同時に振り返って俺を見る




『嫌だね』

『こんな面白い事残して変えるなんて考えられない』




ベーッと舌を出しながら
ニヤニヤ笑顔の性悪双子




…こいつ等

まだ何かたくらんでいやがる




『『ここからが本番だってのにね』』








…その声は



あまりにも小さすぎて聞こえなかった





そして




突然
彩雅が俺に抱きついてクルッとひっくり返り
自分がソファーに倒れこんで
俺がその上から覆いかぶさるような体制に持っていく



『私…由香里さんより彼方にぃのこと愛してる…』




は?



思わず声に出しそうになるのをグッとこらえる



『私達…こんなにも彼方にぃの方がすきなのに…』




清雅も俺に寄り添って急に声を高くする






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