王子に姫の恋情を…
『ちょっと~、邪魔しないでよ』
俺が1人でどうしようか考えてる間に
清雅が俺の横から離れて立ち止まったままの由香里のところまで行った
『何とか言ったらどうなのよ!』
おい…
いくら清雅だって言っても
これ以上やったら本気で怒るぞ!
チッ
俺は小さく舌打ちをして清雅を止めに行こうと体を浮かせた
グイッ
それを彩雅が引っ張って止める
『彼方兄ちゃん!ここで出て行ったら俺たちの計画の意味ないからもう少し我慢して』
は?
これ…計画?
由香里を虐めることがか?
意味分かんねえ
「…ちゃんと説明しろよ」
『だから!今清雅は由香里ちゃんを嫉妬させようとして怒らせてるんだよ!』
あくまで小声で会話を進める俺たち
いつの間にか由香里と清雅のほうも何か話していたようだ