王子に姫の恋情を…




グィッ



「…え?彼方?」


『ちょっと来い』





なんか

…怒ってる?



引っ張られて一歩足を踏み出すと
ズキッと鈍く痛む足首



ガッ



彼方の掴んでいる腕とは反対の腕を掴まれ
私は前につんのめりそうになる


…動きを止められた彼方は
忌々しそうに後ろを見る



勿論

私の腕を掴んで動きを止めた人物は



『…千堂君、だよね』

フッと笑う西田君


『そうだけど、何?』


わー
むっちゃ不機嫌…


西田君
彼方に変な事言わないでよね



私はそれだけを願いながら
二人のやり取りを眺めていた



『由香里ちゃんは足をひねってるんだよ
そんなに引っ張ったらもっと悪化するからやめといたら』


ひゃー
そんな挑発するような事言わないで~



『は?
だから今から保健室連れて行くんじゃん
後お前日誌持ってっとけ』


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