汚れた街の汚れなき天使
確かに、キミは幸に似ていなくもない。
強くて純粋な瞳とか。
辛いかもしれないのに明るく笑う所とか。
でも、それだけなんだろうか??
俺は幸に償いたいだけ??
んな訳……ないよな。
自然とこぼれる自嘲的な笑みがそれを物語る。
俺が大人になったのか。
それとも守りたい者を手にして人は初めて大人になるのか。
あの時とは違う。
俺は、彼女の力になりたいんだ。
キミの事を深く知ってるとか、そんな事は関係なくて……。
今、芽生えた気持ちを大事にしたい!!
知りたい。
もっと、お客としてじゃなく触れ合いたい。
幸??
こんな場所で気が付いたよ。
人を想う気持ち。
ただ、がむしゃらに揺さぶられる想い。
今はただ一回たまたま通り過ぎた変わり者の客かもしれない。
でも……歩き出さなければ何にも変わらない。
そう思ったんだ。