桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜
「お前が途中まで運んでくれたそうだな。礼を言う」
すると狛は私から目を逸らし、「フン」と軽く鼻であしらった。
こいつは、私に似ている。
不器用なとことか
素直になれないとことか
あと、誰も寄せ付けようとしない瞳とか・・・
「あのぉ、俺も一応運んでやったんだけど;」
振り向くと、深影が自分を指差しながらそう言っていった。
どうやらお礼を言ってほしいそうだ。
私はそんな深影を冷たい目で見返してやった。
「何が運んでやっただ
二回も私の布団に潜り込みやがって・・・」
「えっ!?深影、桜ちゃんにそんなことしたの!!」
音祢も加わり冷たい視線が深影に集中する。
「お前なんかに礼は言わん!!」
「えぇ!!なんか俺と狛の扱い違くねぇ!?」
「当たり前よッ、ちょっとは反省しなさい!!」
その後、言い訳しようとした深影の頭に柳の跳び蹴りが見事にくらったのは言うまでもない。
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