桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜


そのあと私は母方の祖父母に引き取られて、今もそこに住んでいる。


だが、祖父母は私を『無いもの』として扱い、帰ってきた時も何の反応も示さなかった。



私の居場所などあの家にはない。





「よし、綺麗にできた。」


元の通りにくぐりなおした私は歩こうと足を踏み出した。



ゾクっ…!!


急に全身に鳥肌がたち、立ち止まる。


この鳥肌は寒いからではない。



嫌な、予感がする………



ふと私は空から異変を感じ、空を仰いだ。



「あれは………」


私の目に映った『それ』を見た瞬間、鼓動が一気に早くなった。






「月が、蒼い………」




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