桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜



変態男のせいでバレてしまったんだが……



そう考えていると、初花は湯気の立ったそばをすすった。



「食べないとうどん、伸びちゃうわよ」


初花は全然うどんに手をつけない私を見て、不敵な笑みを向けると、またそばをすすった。


私も、せっかく七緒が作ったうどんを無駄にはしたくないので一口食べた。




「お前、任務はないのか?」


「えぇ。ついこの前まで怪我がひどくて…、任務に出られなかったの」


そういう初花の表情に影が射す。



「そう、なのか…」



やっぱり神徒というものは怪我がつきものなんだな…



「そういえば……」



初花はそばを食べる手を止め、私を見て言った。





「深影が怪我をしてるって聞いたんだけど本当?」



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