桜華乱舞 〜蒼き月夜に永遠の誓いを〜






深影の顎に鉄拳をくらわすと私は深影の腕の中から解放された。



ったく、こんな奴のために来るんじゃなかった!!


すくっと立ち上がり、自分の部屋に戻ろうと深影に背を向けて帰ろうとすると



「……ま、まって!!」


帰ろうとした私を深影が慌てて止める。


いまさら謝って許されると思ってるのか?



私は振り返り、深影を睨み付けるように見下ろす。


一瞬ビクッと深影の体が揺れたが苦笑いを浮かべてこう言った。




「こうやって二人っきりになるのもあんまないしさ、ここでちょっと話さない?」



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