私は大事なそっくりさん
「俺、小野 圭司 (オノ ケイジ)って言うんだ。よろしくね」
圭司君は私の隣に座った。
まさかこの人、私の隣の席だったの?
「篠塚 由姫です。ってさっき名前呼ばれましたよね」
「うん。隣だしね。ねぇ、由姫ちゃん今日空いてる?? 」
「空いてる……とは? 」
「そのまんま。俺と付き合ってくれない? 」
圭司君はまるで『今日は天気がいいね』というように、私に告白? をしてきた。
「はい?! 」
思わず大きな声で叫んでしまって、教室が一瞬静まり返った。
「本当に由姫ちゃんは、鈍感だな」
私の事を何でも知っているような素振りな圭司君に私は段々イライラしてきた。
「どうして私があなたと? 」
わざと冷たい口調で私は言った。