ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
日が沈むとあっという間に辺りは暗くなった。

そろそろ帰るか、と車に戻る。



「桐島、今日お母さんは?」

車を発進させながら桐島に訊ねる。

「え?お母さんですか?……今仕事中です。夜勤だから」

なんでそんな事聞くの?という感じに不思議そうな顔で答える。


「よし!じゃあメシ食って帰るか!」

「えぇ!?」

「うまい定食屋があんだよ。連れてってやる」

驚いている様子の桐島に笑う。
また嫌がられるだろうな。まぁでも無理やり連れてくけど。




「……はい」

素直に返事をする桐島の声が聞こえ、今度は俺の方が驚いた。

「ど、どうした!?嫌じゃねぇのか!?」

俺の言葉に桐島は、なにそれ、と笑う。

「どうせイヤって言っても、先生強引に連れてくでしょ?」


……見事に読まれていた俺の思考。


「そうだな、連れてくな」


穏やかに走る車の中、2人で声をあげて笑った。


< 148 / 479 >

この作品をシェア

pagetop