ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「言っただろ、結衣だけだって」

今まであんなに好きだ好きだと態度に示していたのに、どうやら足りなかったようだ。
思わず苦笑した。


「周りの言うことなんて気にするな。安心しろ、俺は結衣しか見てないから。な?」

そう言うと、結衣がゆっくりと小さく頷くのが分かった。


よかった…。

結衣がヤキモチをやいてくれるのは嬉しいが、不安を抱かれるのは困る。それが溜まると今度こそ結衣は離れていくだろう。


腕の中の結衣を見て思う。
今こうしているのも俺にとっては奇跡かもしれない。いい加減この抱き締めている腕を離さないとな…と思うのに、嬉しくてなかなか離れがたい。


まずいな…。

今の状況を改めて確認してみた。
先ほどとは一転、頭の中は有頂天になっているので、嬉しさと同時に邪な感情がどんどん溢れ出してくる。

ま、まずいな…。

このままこの状態が続くと、俺のことだから手が勝手に動き始めるに違いない。

そう思い、惜しみながらも少しずつ身体を離した。


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