ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「ハハハ。結衣、冗談がうまくなったな」

そう言いながらも、頬はピクピクと引きつり、乾いた笑いしか出てこない。

これこそドッキリに決まってる。あ、ありえない…。
結衣を見つめながら固まっていた。


ずっと一緒にいたいって……そういうことだよな…?……いや、まさか一晩中お喋りしていたいってことじゃないよな!?

そ、そんな生き地獄、聖人じゃあるまいしできるはずがない…。


顔を引きつらせながら、そんな考えをぐるぐる巡らせていた時、結衣がそっと俺の手に触れてきた。思わず、びくぅっ!と身体が跳ねる。


「ゆ、結衣…!?」

「じょ、冗談じゃありません…。本当は今日、そ、そのつもりで、先生のうち来たんだから…」

恥ずかしそうに顔を真っ赤にさせながら、結衣が弱々しく呟いた。緊張からなのか、身体を震わせながら。


「あ、あのな、結衣、いくら俺が我慢してるからって、ムリすんな…」

今日、いつもと違って様子がおかしかったのはこういうことだったのか。

でも、我慢で悶える俺を見かねて結衣が覚悟を決めたなら、残念だけど手を出すわけにいかない。ただ、身体を抱きたいわけじゃない。結衣の心が伴わなければ意味がないんだ。
震える結衣の身体を優しく撫でた。


「いいから、ムリすんな。今は、そう思ってくれただけで充分だから」

だから、あまり不用意なこと言わないでくれ…。本当に、抑えられなくなるから…。


「…ち、違います…。私も、先生をもっと、近くに感じたい…」


……っ…!!

潤んだ目でこちらを見つめながら言う結衣のその言葉で、なけなしの理性は掻き消えた。


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