ダイスキ熱愛先生!~溺愛教師の不純!?な個人授業~
「はぁ…」

卒業式だというのに、何故俺はこんなにグッタリしているんだろうか…。

親父に呼び出されていたことも思い出し、重い足取りで理事長室に向かうと、何やら楽しげな笑い声が聞こえてきた。

ノックもせず扉を開けると、そこには和やかにお茶を飲んでいる親父と結衣の姿があった。


「おい!何してんだよ!!」

俺のいない隙に結衣を連れ込むなんて!!突然上げた俺の声に2人がこちらに振り向いた。


「遅かったな、銀次」

「遅かったなじゃねえよ!!全部お前の責任だろ!!それより何で結衣を勝手に連れ込んでるんだよ!!」

「相変わらず口うるさくて心が狭い男だ…。そのうち結衣ちゃんに嫌われるぞ」

「うるせ」

面倒くさそうに顔をしかめる親父は無視することにして、結衣の隣に座った。


「卒業おめでとう、結衣」

やっと言えた…。ずっと言いたかったのに、余計な邪魔が色々と入ってしまった。

「ありがとうございます」と嬉しそうに微笑む結衣にたまらず抱き付き、驚きで固まっている結衣の頬にキスを落とした。



「ワシを無視するなぁっ!!」


すぐにイチャつこうとする俺に、すかさず親父の怒声が響き渡る。

あぁ、一瞬本気で忘れていた。結衣も慌てて俺から離れている。



「で?結衣も呼んで今日は何だ?」

何事もなかったように白々しく問うと、親父はコホンと咳払いをして姿勢を正した。


「お前達、結婚はいつだ?」


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