上弦の月と下弦の月



「俺…、本当の両親がどんな人だったのか知りたい。
それにいつまでも俺を世話してもらうのも2人に悪いと思います。
…だから、旅に出ようと思います。」


すると養父はにっこりと笑顔を顔全体に広げた。


「さすが俺の息子だ!
俺が言いたいことがしっかりわかってくれて嬉しいぞ!」


少年は一瞬きょとんとし、すぐに気が付いた。
自分は養父の思惑通りになってしまったようだ。

でも促されて言ったにしても、決断は自分で下したわけで。

なんの不満もなかった。



「さて、善は急げだ!
明日町まで行こう。」


「え、でも…」


「遠慮はするな。
俺たちの子供は何があっても、いつまででもおまえだけだ。

それに、少しくらい親の見栄を張らせてくれよ。」


なっ!と笑いかけると、同じように笑って養母が返す。


「ありがとう…父さん、母さん。」


少年はこの二人のもとに拾われて本当によかったと心から思った。



< 37 / 37 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

ご主人様は我儘あたし様サマ
煉蒔/著

総文字数/23,703

コメディ140ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あたしは 『小宮山高校』 の特別科に入学した、 藤崎友里(フジサキユウリ)。 小等部から [パートナー制度] があったけど、 あたしはそんなもん頼ってこなかった。 だけど勝手にパートナーを決められちゃって…… 「この、バカ執事…!」 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ご主人様は俺様サマの続編です! 前作を読まなくとも、読めると思います。 よかったらどうぞ♪
シュガーレスコーヒー
煉蒔/著

総文字数/1,985

恋愛(学園)10ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あなたが飲むコーヒーは 砂糖をひとつまみだけ入れた 私には苦いコーヒー。
煉蒔のつぶやき帳
煉蒔/著

総文字数/32,997

その他122ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
思いついたときにただ書くだけのつまらないものです。 それでも見てくれる心優しい方。 感謝します。 感想ノートには ・疑問 ・こんなお話書いて! ・普通に御感想 等々 書いてくださればお返事いたします

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop