My Sweet Sweet home

「こいちめっちゃかわいいだろ!天使みたい。絶対俺の妹にする!」





大人が大人の話合いをしてる間にもあたしは拓兄に優しく慰めてもらい、ちゃくちゃくと拓兄に心を開いていったのだった。





そうしてあたしがはじめて拓兄にほほ笑んだ瞬間、拓兄が両親に叫んだ言葉だった。




「拓海・・・」





事実あたしは天使みたいに可愛らしかった。





険しい話合いがあった事は事実だが、拓兄があまりにあたしをかわいがる姿に負けたのか、はたまたあたしの天使の顔にまどわされたのか、最後にはどういう訳か夫婦共々「あたしたちも女の子がほしかった。」という意見でまとまっていた。






そこまでたどりついたいきさつは今となっては曖昧だけど、なにはともあれあたしは原田家の1員になった。





拓兄が嬉しそうにあたしをギュって抱きしめたことだけは鮮明に覚えてる。






そしてその日、幸か不幸かまさにあなたの妹になってしまったその瞬間から今日まで、あたしはあなたにどうしようもないくらいに恋してしまっている。





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