My Sweet Sweet home
ただ今日はどんなことが待ち受けていようと、何をされようとも1日乗り切れる。


何人たりともあたしの心のウキウキを消し去ることは出来ない。




"飯でも食って帰ろう"




拓兄と2人で街に出るなんて久しぶりだ。


拓兄の前では、いつものごとくポーカーフェイスを装ってしまったけど、ほんとはあの言葉を聞いた瞬間から心の中は喜びでいっぱいだった。


街に出ると店員さん始め、みんなからカップルに見られる。


手をつないだり、腕を組んだりなんてことはないものの、血がつながっていないあたしたちが2人並ぶと、どこからどう見たってカップルそのものだった。


あたしはそれが嬉しくて幸せで。


拓兄と街で買い物したり、ご飯食べたりなんていう一時が人生で一番好きな時間と言っても過言ではない。


そんなこんな、幸せな気分でいるうちに気がついたら午前中最後の講義が終わりを迎え、何人かがゾロゾロ講義室を出て行くところだった。


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