愛の華
「朱里、朱里! あれ見て!」
不安で沈んでいる私を見かねたのか、雄也は空に見える輝きを指差した。
「……綺麗……」
ポツリと口から出た言葉では表せないぐらい綺麗な夕日。
その夕日が、私の目にはっきりと映った。
綺麗すぎてか、すごく眩しい気がする…。
いや、それとも…
私に輝きがないからか―――…。
冷め切った私の心は、もう温まることはないのかもしれない。
雄也が隣にいてくれることで、少しは熱が加えられるかもしれないけど…。
きっと、宏太でないと温めることの出来ない…
特別な氷で出来ている私の心―。
「朱里も…綺麗じゃね?」
「えっ…?」
「あんな夕日に負けないぐらい…綺麗だよ」
言ったそばから、少しだけ温まる私の心。
単純な私は、お世辞でも褒められるとすごく優しい気分になれる。
宏太も…これでもかってぐらい私を褒めてくれることがあった。
…あなたが恋しいです――。