愛の華



「お前、全然汚れてねーよ? すっげー綺麗だよ?」

「どっどうしたの…いきなり…」

「崎本宏太って奴が忘れられないことぐらい…分かってる。
 それでも俺は…お前が好きなんだ。綺麗なお前が…」



すべてが雄也にはお見通しだったみたいで…


私は思わず口を両手で覆った。


そしてふと、手に感じる冷たい感触…。


なにものでもない、目から出た涙だった。



「泣いてんの気づかなかったのか…?」

「………」

「それって…心の中で強がってる証拠じゃね?」



違う…なんて、否定出来なかった。


少しだけ言葉が荒い雄也だけど、


言っていることはすごく当たってて…


私には何も答えることが出来なかった。



「俺…ガキだから、人の気持ちが分かるなんて大それたことは出来ねーけど…。」

「…………」

「それでも、好きな女の気持ちだけは…分かってるつもりだから…。」



雄也はそう言って、私の涙を指で拭ってくれた。


その指が…すごく温かく感じたの―。




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