放課後Kiss
どうにか立ち止まったリナに、一歩。
また、一歩。と近づける距離。
「…!」
その足音に、さっきの俺の声。
それに、リナは微かに肩を上げた。
そんなリナに、フッと笑みが零れた。
そして、後ろから俺はゆっくりと両腕を伸ばした。
…リナの、肩に。
全くピタリとも動かないリナ。
「…てか、」
そう言って、乗せた腕にさらに力を込める。
「…リナって、こんな時もボーっとすんの?」
俺の腕の中。
あんなにも遠かったリナが、いる。
「…れ、ん…?」
ずっと、聞きたかった声が耳を掠める。
「ん?」
その声からは、動揺の色が窺える。
「…」
黙ったままのリナ。
「…リナ?」
俺は、なるべく優しく、声をかけることしかできなくて。